月とキャンプとバウルーと

山田の藤を見に行った帰りのことでした。




ほら、また出てるよ！




うちの奥さんの何気ない一言でそれは始まりました。












道路脇に、

硯川遺跡、現地見学会の

プラカードを持ったおじさんが幹線道路脇にパイプ椅子に座っていたのです。









良く、同じ様な感じで住宅展示会のプラカードは見かけます。








実は、山田の藤を見に行く時にも同じ様な方がいらっしゃったんですよね。

それで少し気にはなっていたのです。







しかし、遺跡の見学会なんて自分らみたいな素人が

ぽっと行っていい物かどうか悩んでいると

見透かしたように奥さんが







興味有るんじゃないの？時間有るから行ってもいいよ。

との、慈悲深いお言葉に甘え、





少し通り過ぎた道路をUターンして、プラカードのおじさんの指し示す

矢印の方向へゆっくりと車を進めました。







旧石器時代の石器出土　熊本・硯川遺跡群　一般向け見学会

幹線道路から少し離れるかと思いきや、

ほんの少し入り込んだ畑の中に臨時の駐車場があり




3〜4台ほどと待っている車の並びに止めて、

仮設のテントに有るテーブルに座っている係の人から

パンフレットをもらい、






あちらですと指し示された畑の奥へと

進んで行きました。






















こんな、畑を掘り返した中で何が見れるのか

よくわかんないまんま進んで行きます。


























最初に発掘してるらしい深い長方形の穴がが見受けられました。






もらったパンフレットに書いてある地層のどの辺りなんだろう？？？











よくわかんないまま先へ進みます。




その先から、いかにも発掘現場らしい区画を切って掘り返している場所が始まっていました。














どうやら、掘り返している中で爪楊枝？が刺してある盛り土の部分に小さな石ころが有り


それが石器らしいです。










ここの割と広い一区画の先へ道が伸びていたので


そのまま先へ進みます。








あぜ道らしき物を過ぎると


今度は、広い区画全部を掘り返してあり








石器もかなり沢山点在してるのが判りました。














しかし、石器って自分的には

初め人間ギャートルズのデカい石斧をイメージしてたので

小さい矢じりみたいなのが点在してることに

多少違和感を覚え始めていました。





石器って、こんなに小さいのか・・・・・。





広い道の左右両側に広めに発掘作業が進んでました。















どうやらこの先の赤いパイロンが行き止まりのようです。


もうここで終わりか・・・。


パンフレットも写真だけ眺めてもよくわかんないけど


こんな現場ではいちいち資料を読む気にもなれません。









もうここで帰るかな・・・と引き返そうとしたその時


係の方が来られて、












説明はお聞きになりましたか？

と聞かれたので、説明してもらえるんですか？と聞き直すと





すみません人手が足りてなくって・・・。それじゃこの先の白いテントで

石器は見られましたか？

もしまだなら、行ってみてください、係の物がいると思いますのでと












進められるがままに、パイロンの先の方へ進みました。












言われてた通り、

テントの下には


箱びっしりに、石器が種類別に

並んでました。











しかしどれもこれも小さいなあ・・・。











そう思いながら眺めていると係の方の説明が始まりました。














流れにそって、ざっくりと説明すると

ここら辺に道路が通るので、地盤調査をしていたら


どうやら遺跡らしいので、調査が始まったらしい。


しかしながら、もう道路の変更はできないので

期限ぎりぎりまで出来るだけ調査をしているとのことでした。











そこで、よく調べると、約30.000〜35.000年前の地層から旧石器時代の石器が

大量に発見されたのだそうです。


これはかなり貴重な発見だそうです。























まず旧石器時代とは、どういうものかというと







縄文時代、いわゆる土器を使ってた時代は前期と後期に分類がされていて、


その縄文時代の前に鹿児島の火山が大噴火を起こし

その時の火山灰が九州のかなり広範囲にふりそそぎ

資料に有るとおり『始良Th火山灰』の地層を形成。







そして、その始良Th火山灰の地層の下に


旧石器時代と認識される地層が形成されている。と言うことのようです。












今回、その旧石器時代から、まとまって石器が出たと言うのです。

















どうやらここ、九州の真ん中くらいに当たるこの場所では、弥生時代ですら

あまり石器などは見つかっていなかったらしいのです。




この地区で、こういう石器が大量に出土すると言うのは


しかも、旧石器時代の石器の発見は考古学的にものすごいニュースと言うことでした。












説明係の方は、

本当は、縄文時代からじっくり調べて

各地層の発掘をしたかったのだが、時間がないので

旧石器時代を徹底的に調べていると少し残念そうに話されていました。













正直、話を聞き始めたここら辺までは

ふーんそんなもんか的な感じでしか聞いてませんでした。













そして、ここから目の前に有る小さな石器の説明をして頂きました。




その2へつづく





























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